スタッフブログ
フィリピンと日本の音楽家のコンサートに行ってきました!
こんにちは。
セブ島英語学校Stargate(スターゲート)の学生アシスタントのCarynです。
今回、わたしたちは「Wandering Around The World Concert in Cebu “A bridge between the 2 countries”」というコンサートに行ってまいりました。
(コンサートの様子は動画でも見られます。)
1.このコンサートについて
“A bridge between the 2 countries”というサブタイトルにもあるように「音楽でフィリピンと日本の間にかけ橋を!」というのが今回のコンサートのテーマ。
このコンサートはセブにある企業がスポンサーになっていて、コンサートへの入場は無料でしたが、寄付が奨励されていて、チャリティーコンサートのような感じでした。
会場は、JY Square方面にあるセブ島で最も大きなコンサートホール、マルセロB.フェルナンで開催されました。
レセプションにチケットを見せて、プログラムをもらって早速会場の中に入ります。
2.演奏家のご紹介
今回のコンサートには3名の日本人アーティストと4名のフィリピン人アーティストが出演されました。
日本人アーティストは、今回のコンサートのオーガナイザーでバイオリニストの松田淳一さん、ピアニストの松田淳子さん、歌とピアノとサックスの中原信貴さんの豪華な3名です。
演奏者さんのご経歴について少し紹介したいと思います。
松田淳一さん
大阪音楽大学大学院修了。
大阪チェンバーオーケストラコンサートマスターを経て渡欧。
ベルギー・ブリュッセルやオーストリア・ウィーンなど、欧州各地に拠点を置き活動するが、その間、ルクセンブルク交響楽団・マンハイム交響楽団・スペイン交響楽団の連合オーケストラであるスペインポレンサ国際交響楽団コンサートマスターに就任する。
現在、日本において演奏活動の傍ら、大阪音楽大学、小林聖心女学院、帝塚山女学院講師を兼任し、また大阪音楽大学音楽博物館の研究技術員を務める。
コジマ録音より浜松市立楽器博物館所蔵11弦楽器使用CD「愛の挨拶」をリリース。
多数の論文を発表するが、とりわけ「指板の真の役割と誤解についてII」はアメリカで取り上げられ話題となった。
松田淳子さん
大阪音楽大学卒業後、同大学助手として勤務しながらソロリサイタルや室内楽・伴奏者として数々の演奏会に出演。
その後ベルギー・ブリュッセルに留学。
スペイン・ポレンサ音楽祭での出演などの活躍をし、本拠をオーストリア・ウィーンに移し、さらに室内楽を中心とした研鑚を積む。
リサイタルなどの活動後帰国。
コジマ録音より浜松市立楽器博物館所蔵11弦楽器使用CD「愛の挨拶」を松田淳一さんとともにリリース。
現在は室内楽をはじめ、全国規模での俳優常田富士男氏との朗読コンサートなどの演奏活動に加え、後進の指導にも力を入れている。
中原信貴さん
東京音楽大学卒業。
ミュージカルやコンサートを軸として演奏・表現活動を行う。
また、劇団歌唱指導や舞台劇伴奏(ピアノ)、キッズ英会話講師、公立学校ゲストティーチャー等、幅広い分野で活躍をする。
2013-2015年ヨルダン・ハシミテ王国にてヨルダン大学音楽学部、王立男子孤児院、UNRWA(国際連合パレスチナ難民事業機関)学校にて現地教員と共に音楽指導を行う。
帰国後、CLARITY ARTS SCHOOL ボーカルトレーナー、英語リトミック講師を経て現在NPO法人セブンスピリットミュージックトレーナーとしてフィリピンのセブ島で子どもたちの音楽指導を行っている。
みなさんすごい経歴をお持ちですね!
3.コンサートの様子
さて早速コンサートのはじまり。
最初に英語でこのコンサートについてのお話しを聞いたあとに、日本語のアナウンスもちゃんとありました。
そのアナウンスを聞き、このコンサートは日本とフィリピンの友好を深める音楽会ということをまず第一の目的としていることがわかりました。
1曲目は、Violin Sonata A major(C.Franck)という曲で、バイオリンとピアノの演奏から始まりました。
スクリーンに映し出される曲名と画像から、曲をイメージすることができました。
わたし自身もジャンルを問わず音楽が好きで、幼少期にはクラシックピアノを習っていた関係で、かなりのクラシック音楽のCDを聴いてきました。
実際にコンサートホールに足を運び、集中して聴くバイオリンはなめらかで、クセのない綺麗な音色に感動しました。
バイオリンの良さを最大限に引き出して、いろいろな表現方法で観客を魅了します。
わたしが気に入ったのは、バイオリニスト2人とピアニストによる”Dragonfly”という曲。
実は、皆さんお馴染みの童謡”赤トンボ”です。
英語になるといきなりカッコよく聞こえますね。
歌詞を思い浮かべると、小さい頃を思い出し懐かしい気持ちにもなるのですが、楽器の音色だけで聴くとまた印象が違い、改めて曲の良さに気付かされました。
そのあとは、日本人声楽家の歌う日本語と、あとフィリピン語の歌で場内が沸きました。
“Ikaw Ang Aking Pangarap”というのがフィリピンの曲です。
どんな歌詞だったんでしょう、気になります。
最後の1曲は”Chrismas Carol”というクリスマスソングのメドレーで、演奏家全員でさらに盛り上げてくれました。
フィリピン人の演奏家ももちろんプロ、ピアノ、バイオリン、コントラバス、とてもいい響きでした。
あと、おもしろい楽器を発見!
カホン(Cajón)という南米ペルー発祥の楽器。
スペイン語でカホンは箱という意味で、文字通り箱型の楽器で1ヵ所に穴が開いていて、形は学生の頃の文化祭で段ボールを使ってよく作った空気砲といえばご想像いただけるでしょうか。
この箱の上部をたたくと高い音、下部をたたくと低い音が出て、リズムよく演奏します。
英語ではBeat Boxというそうです。
2ヵ国の演奏家が同じステージに立って、同じ音楽を奏でているのに、国籍の違いを感じさせず、さすがプロの演奏だけあるな~と思いました。
みんなが全員上手いのです。
会場から溢れるアンコールのリクエストに演奏家の皆さん、プチミーティングの上、答えてくれました!
“天国と地獄”日本では運動会定番ソングとして知らない人はいないのではないでしょうか。
英語名は”Orpheus in the Underworld”
“Heaven and Hell”ではないんですね(^^;)
きっとバイオリニストの方とピアニストの方は、この曲を演奏したことがあったんだと思いますが、他の演奏家の人にとってはアドリブ笑
一生懸命演奏するカホン(cajon)アーティストが愛らしかったです。
そして幕を閉じました。
4.さいごに
今回のコンサートはアンコールも含め全部で12曲と、見ごたえのある素晴らしい演奏会でした。
各曲の演奏が終わるたびに、日本の演奏家、フィリピンの演奏家が、握手したりハグしたりするのがとても印象的で、きっと国も違えば一緒に練習する時間もあまりとれなっかったと想像しますが、やはりそれを完璧にこなす演奏家はカッコよくて、本人たちも達成感で満たされたのだと思います。
普段からプライベートでクラシックのコンサートに行くというのは、少し敷居の高い感じもしなくはないのですが、学校のイベントとしてこういう機会を設けることができて嬉しく思っています。
普段気軽にできない体験を、生徒さんも先生も一緒になって、クリスマスシーズンに優雅なひと時を過ごすことができました。
会場もほぼ席が埋まっていて、会場も一体となって、日本人とフィリピン人が仲良くなれたような、そんな温かい雰囲気に包まれた素晴らしいコンサートでした。
演奏家の皆さん、ありがとうございました!